家づくりの総予算は「いくら貸してもらえるか(融資可能額)」ではなく、
「いくらなら無理なく返済できるか(返済可能額)」を基準に導き出します。
マンションリフォーム研究所スタッフの近藤です。
返済に追われず、新居での暮らしを楽しむために大切なことです。
「それはわかるけど、無理のない返済額って何?
どうやって算出すれば良いの?」って思いませんでしたか?
ということで、今日は『無理のない返済額』について一緒に考えてみましょう。
今の住まいの家賃や維持管理費はいくらですか?
それを支払いながら、新居のために毎月貯蓄している額はいくらですか?
まずは、この2つの合計を求めます。
そこから、新築後に必要な税金や維持費を差し引きます。
固定資産税や駐車場代などです。
敷地内に駐車スペースを設けるなら駐車場代はゼロ。
固定資産税は土地や建物の資産価値がわからないと算出できないので、
仮の金額(年額10~20万円程度)を当てはめてみましょう。
さらに、将来に備えたメンテナンス費用の積み立て分を差し引きます。
大きな費用が必要になる時期は、エアコンや照明、
トイレなどの設備機器の寿命の目安である10年後。
そして、外壁や屋根のメンテナンス時期である15~20年後です。
そのほか、子どもの独立を機にリフォームを検討しているのなら、
そのための積み立ても必要ですね。
それら、将来に必要になる費用の積み立てを差し引いた額が
無理のない返済額です。
維持管理費の積み立て額って結構大きいですよね。
それを少しでも減らすには、長寿命の素材選びが大切です。
それと同時に、比較的容易に入手できるものを選ぶことも必要でしょう。
例えば、国内で多く流通している設備が故障しても、部品の調達は簡単です。
しかし、希少性の高いものの部品の調達は困難。
部品を調達できない場合は、設備そのものを
交換しなければならない可能性も考えられます。
無理のない金額が、何となく見えてきましたか?
住宅ローンの返済は長期間です。
その間には、子どもの誕生や独立、親の介護や自身の仕事環境の変化など、
さまざまな出来事があることでしょう。
そんな変化にも柔軟に対応できるよう、
無理のない返済額での家づくりをしましょう。