家づくりの打ち合わせの中で、キッチンづくりにこだわりを持つ方は少なくありません。
マンションリフォーム研究所スタッフの近藤です。
料理は家族の健康管理のために欠かせない大切な家事ですが、
疲れた体には負担になることもあります。そのため、少しでも快適に作業できるよう
キッチンのレイアウト(I型やL型、アイランド型など)にこだわったり、
オシャレなデザインにしてやる気を高めるなど、さまざまなアイデアで快適な空間を目指します。
そんな中、意外と意識されていないものがあります。
それは『レンジフード』です。
レンジフードとは、調理中に出る煙やニオイ、蒸気などを屋外に排出するための排気設備のことです。
排気ファンと、それを覆うフードの2つで成り立っています。
排気ファンは大きく分けて3つの種類があります。
昔から見慣れた形状といえば扇風機の羽根のような形をした『プロペラファン』でしょう。
排気量が大きく比較的安価なのは良いのですが、
騒音が大きく、屋外の風の影響を受けやすいのが欠点です。
壁に直接設置するので、気密性の高い住宅には不向きです。
最も一般的なのは『シロッコファン』です。
円形の枠に幅の狭い羽根が数十枚ついています。
プロペラファンより価格は高いものの、
屋外の風の影響を受けにくく、騒音も控えめです。
最も効率よく換気できるのは『ターボファン』です。
円形の枠に幅の広い羽根が数枚ついています。
効率良く換気できるのは良いのですが、
騒音が大きめで他のファンより高価なのが欠点です。
フードの形状も大きく分けて3種類あります。
最も一般的なのは『ブーツ型』です。煙などの捕集力が高く、
あらゆるキッチンに取り付けることができます。
ただ、内部部品が多いことや内側の溝に汚れが溜まりやすいことなどから、
掃除はなかなか面倒です。また、存在感があるフードなので
スッキリしたキッチンに仕上げたい人には不向きといえるでしょう。
凹凸が無く、見た目がスッキリしているのは『スリム型』です。
溝や継ぎ目が無いので掃除が楽です。
デザインにこだわりを持つ人に人気が高く、
インテリアの一つとして採用されることもあります。
薄くて場所を取らない形状なのは『浅型』です。
高さを確保できないキッチンに用います。
高さが無い分、掃除する面積も少ないのですが、
内部の部品が多いので、その分掃除は面倒です。
いかがでしたか?クローズ型のキッチンならまだしも、
オープン型のキッチンの場合、ファンの換気能力や騒音のレベルによっては
隣接する部屋の快適度を下げることがあります。
あなたが特に指定しない限り、業者があなたの要望を聞くことは無いかもしれません。
業者がいつも採用している種類のものを、そのまま採用しても不思議なことではありません。
もし、排気能力や運転音などにこだわりがあるのなら、
どの程度の能力を備えたものが欲しいのか、業者にしっかり伝えましょう。
フードの種類によっては色も選べます。家族に最適なものを探してみましょう。