寒い時期の楽しみといえば温かいお風呂。
マンションリフォーム研究所スタッフの近藤です。
夏は烏の行水なのに、冬になると浴室にスマホやタブレットを持ち込んで
長風呂を満喫する方も少なくないようです。
そんな冬場の長風呂が体に悪いことをご存知ですか?
今日は、大切な家族の健康を守るために
寒い時期の安全な入浴法についてお話しします。
■油断禁物
国立循環器病研究センターの研究により、
10~4月頃にかけて心筋梗塞の危険性が
高まることが判明しました。
心筋梗塞と言えば高齢者の病気というイメージがありますが、
最近は発症年齢の若年化が問題となっており、
35歳以下でも油断は禁物だと言われています。
その理由の一つとして温度差によるヒートショックが
心臓の負担を増やすことが挙げられます。
■冬場に心筋梗塞を防ぐための注意すべき10か条
1.冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておく。
2.風呂の温度は38~40度と低めに設定。
熱い湯(42~43度)は血圧が高くなるので危険。
3.入浴時間は短めに。
4.入浴前後にコップ一杯の水分を補給する。
5.高齢者や心臓病の方の入浴中は、家族が声をかけチェック。
6.入浴前にアルコールは飲まない。
7.収縮期血圧が180mmHg又は拡張期血圧が110mmHg以上ある場合は入浴を控える。
8.早朝起床時はコップ一杯の水を補給する。(睡眠時の発汗で血液が濃縮しているため)
9.寒い野外に出る時は、防寒着、マフラー、帽子、手袋などを着用し、寒さを調整する。
10.タバコを吸う方は禁煙を。
お風呂の温度設定は?
昨年、リンナイが行った「入浴習慣」に関する意識調査によると、
入浴時間の全国平均は15.2分。冬場の浴槽の温度設定で最も多かったのは42度でした。
(なんと、51度以上という猛者が0.4%も!)
安全で健康な入浴法は『40度以下のお風呂に10分』
ですが、約3割の方は、ヒートショックの危険度が
増す41度以上のお風呂で温まっています。
ちなみに、『40度以下のお風呂に10分』の方は
高温や長風呂を好む方より皮膚の乾燥、
肩こり、頭痛、便秘、汗かき、薄毛など
多くの項目において悩む割合が少ないことがわかりました。
一方、41度以上の高温風呂に入ると、
高血圧性疾患のリスクが高いことも判明しています。
脱衣所が寒ければ、そのリスクはさらに増すことでしょう。
お風呂の温度設定は何度ですか?脱衣所の温度対策は大丈夫ですか?
熱めのお湯での長風呂が習慣になっている方には
物足りないかもしれませんが、徐々に調整して、
安全で健康な入浴生活を楽しみたいですね。
■部屋が寒いと…
暖かい部屋で過ごしている方は、
41度のお風呂でも満足感を得られるとか。
一方、18度未満の室内で過ごす人は
42度以上のお風呂を好む傾向があります。
室内の断熱性を高めたり、適切な暖房を行うなどして
家族の健康管理に努めたいものです。